CONFIDENTIAL | 2026-07-23

適性検査(性格検査)
コンテンツ&供給システム 仕様書 v1

4ライン(SPI/公務員/SCOA/適性)のうち適性ラインの棚卸しです。本番稼働中で、SPI体験ツールの4モード目として無料会員に提供しています。2026-07-23 時点の一次現物(本番配信中のJSバンドルから項目データと採点式を直接抽出)で確認しました。
本資料は現状把握が目的で、改修はこのタイミングでは行っていません。

📌 3行サマリー
目次
  1. 現在の状態
  2. コンテンツ仕様
  3. 採点の仕組み
  4. 供給システム
  5. 免責の表示
  6. 課題 — 全8件

1. 現在の状態

fact本番稼働中です。educarelog.net/spi-taiken/ の受験モード4つ(体験・本番・単元練習・性格検査)のうちの1つとして提供しており、無料会員登録(LINEまたはGoogle)で解放されます。本日、本番配信中のJSバンドルから45項目の実データと採点定数を直接抽出して確認しました。

fact受験データも実際に発生しています。CBTイベントとして domain: personality260件記録されています(1問回答ごとの personality_item_answered と完了時の personality_survey_complete)。

サービスライン上の位置づけ 当社の方針では SPI/公務員/SCOA/適性はサービスとしては別ラインですが、適性は現在SPI体験ツールの中の1モードとして同居しています。SPIラインで進めている配信一本化の改修に合わせて、独立ラインとして切り出す予定です。

2. コンテンツ仕様

項目仕様
設問数・形式45問/5件法(まったく当てはまらない〜非常に当てはまる)
因子(ビッグファイブ)開放性8/誠実性10/外向性8/協調性10/情緒安定性9
SPI4側面のタグ行動的12/意欲的8/情緒的12/社会関係的13(各項目に付与)
逆転項目12問(採点時に 6 − 回答値 で反転)
ライスケール5問(社会的望ましさの検出)
タイマーなし。戻って回答を変更可能
結果表示レーダーチャート+因子ごとの「強みにしやすい傾向」「注意して準備したい傾向」「面接でのヒント」

2-1. 項目の実例(本番配信中のデータから抜粋)

因子項目文区分
開放性新しい考え方や制度の仕組みを知ると、自然に深掘りしたくなる。
開放性いつもの手順が決まっている仕事のほうが、安心して力を出しやすい。逆転
誠実性やるべきことは期限から逆算して、早めに段取りを組む。
外向性会議や話し合いでは、自分の意見を比較的早く出す。
協調性相手の気持ちよりも、正しい結論を通すことを優先しがちだ。逆転
情緒安定性プレッシャーがかかると、普段できることまで乱れやすい。逆転
(ライスケール)これまでの人生で、一度も嘘をついたことがない。LIE
(ライスケール)約束や集合時間に、ただの一度も遅れたことがない。LIE

2-2. 項目の出自

結論:自作です。公開尺度を土台にはしていますが、項目文そのものは翻訳・翻案ではありません。

3. 採点の仕組み

【因子スコア】
  各因子の回答値を平均(逆転項目は 6 − 回答値 で反転してから)
  偏差値 = clamp(50 + 10 × (因子平均 − 3) ÷ 1, 20, 80)
           ※ 「3」= 5件法の理論的中点、「1」= 仮置きの標準偏差。どちらも定数で直書き

【SPI4側面】 因子偏差値の重み付き平均
  行動的     = 外向性0.45 + 誠実性0.35 + 開放性0.20
  意欲的     = 誠実性0.45 + 外向性0.30 + 開放性0.25
  情緒的     = 情緒安定性1.00
  社会関係的 = 協調性0.70 + 外向性0.30

【ライスケール】
  5項目の回答値を(逆転せず)合計。満点25。合計20以上で「注意」を表示
🚨 表示している偏差値は「規範集団のない偏差値」です 実装は上記の固定式で、実際の受験者集団の平均・標準偏差を一切参照していません。実データから基準値を再計算する仕組みも実装されていません。

したがって「偏差値60」は「他の受験者より上位」という意味ではなく、「その因子の設問に平均4.0で当てはまると自己申告した」という意味です。

fact設計時の調査では「受検者集団の平均と標準偏差でTスコアに正規化する」と書かれており、設計意図と実装が乖離しています。設計メモにも「正規化(母集団比較は後でデータ蓄積)」と、先送りが当初から明記されていました。

unknown4側面の重み係数(0.45/0.35/0.20 等)とライスケール閾値20は、算出根拠を記した記録がありません。調査ログには「行動的側面は外向性・誠実性と関連が深い」といった定性的な対応関係しかなく、具体的な数値は出所不明の裁量値です。

4. 供給システム

[項目データ] src/data/spi-personality-items.json(45項目・10KB)
      │  ビルド時に静的import(サーバから取りに行かない)
      ▼
[受験UI] PersonalitySurvey.tsx(45問一問一答+レーダー+結果画面)
      │
      ├─ 1問回答ごと  → personality_item_answered   ┐
      └─ 完了時       → personality_survey_complete ┤→ 本番ingest worker
                          (ライスケール合計・警告フラグ付き)  → D1 + R2

[会員ゲート] LINE/Google の無料登録で解放(localStorage の登録状態で判定)
観点状態
正本リリース(R2)未収載名前空間は spi のみ。適性の項目は載っていない
品質ゲート未適用共通基盤の検査(ID一意性・重複遮断等)を受けていない
バックエンド改修不要。イベントの分類が正規表現検証のため personality はそのまま受理される
受験データ260件のイベントが蓄積。ただし因子スコアの集計・分析基盤は未整備
外販APIセッションの分類は spi のみ。適性はAPI提供対象外(ステートレス採点のみ personality に対応)

5. 免責の表示

表示箇所現行の文言(逐語)表示条件
導入カードビッグファイブ理論に基づく簡易性格診断(SPI性格検査の練習用)。タイマーなし・戻る自由・正誤なし。常時。保証否定の文言なし
受験画面バッジビッグファイブ理論に基づく簡易性格診断回答中は常時
受験画面リード正誤やタイマーはありません。直感に近い選択肢を選んでください。戻って回答を変更できます。回答中は常時。操作説明のみ
結果画面
(唯一の実質的免責)
ビッグファイブ理論に基づく練習用の自己申告プロフィールです。採用結果や本番の判定を保証するものではありません。45問完答後の結果画面のみ
ライスケール警告ライスケールが高めです。よく見せようとした回答が混ざると、面接準備に使う自己理解がずれやすくなります。ライスケール合計20以上のときのみ

6. 課題 — 全8件

HIGH6-1. 「偏差値」が受験者集団との比較ではない

fact規範集団を持たない固定式の推定値です。ユーザーは「偏差値」という語から他者比較を想像しますが、実態は自己申告の平均値を線形変換したものです。誤解を生みやすい表示です。

是正案:受験データから因子別の平均・SDを算出して定数を置き換えれば、式もUIも変えずに規範集団つき偏差値へ移行できます。260件のイベントが既にあるので、因子スコアを再構成できるか確認するのが第一歩。移行時に過去スコアとの互換をどう扱うかだけ設計が要ります。

HIGH6-2. 信頼性・妥当性の検証が未実施

factCronbach's α(内的整合性)・項目全体相関・因子分析・再検査信頼性を計算するコードはリポジトリ全体で0件。既存テストは採点計算が仕様どおり動くかの単体テストであり、心理測定学的な検証ではありません。設計メモに「蓄積データでα係数と項目全体相関を算出する」という構想はありますが未着手です。

ただし開発時点で当社自身が測定精度の限界を認識した記録は残っています(「短いIPIPはノイズが大きいのでハードな判定に使わずソフトな条件付けに留める」)。精度を過信して作ったのではなく、精度が出ない前提で判定用途を避ける設計という位置づけです。

是正案:n≧200 の段階で ①因子ごとのα係数 ②項目全体相関による不良項目の特定 ③探索的因子分析による5因子構造の再現性、の3点から着手する。

MEDIUM6-3. 成果物に出典表記がない

fact項目データに出典・ライセンスのメタデータ欄が存在せず、コードにも出典コメントがありません。設計調査(IPIP・和田1996・TIPI-J等の出典表)は社内に残っていますが、成果物から辿れません。

是正案:項目データに出典メタデータ欄を追加し、「ビッグファイブ理論を参照した書き下ろしであり、既存尺度の翻案ではない」ことを明記して系譜を残す。

MEDIUM6-4. 重み係数とライスケール閾値に根拠の記録がない

unknown4側面への重み配分(行動的=外向性0.45+誠実性0.35+開放性0.20 など)と、ライスケールの警告閾値20(満点25の80%)は、どちらも算出根拠を記した記録がありません。

是正案:暫定値であることをコードに明記し、データが貯まった段階で実証的に見直す。少なくとも「なぜこの値か」を1行残す。

MEDIUM6-5. 免責が結果画面にしか出ない

fact保証を否定する唯一の文言は45問完答後の結果画面のみ。受験前・受験中の画面には保証否定の文言がありません。「結果を見た人にだけ免責が届く」構造です。

是正案(当社案):受験開始前の画面に同等の文言を出し、あわせて次の3点を明示する。①SPI公式とは無関係の独自作成であること(公式の項目・尺度は非公開のため複製ではない旨)②スコアは他受験者との比較ではなく回答傾向の可視化であること(規範集団を持たないことの明示)③採否の予測・適性の判定には使えず、第三者への提出を想定していないこと。有料商材にする場合は利用規約側にも同趣旨の条項が要ります。

MEDIUM6-6. 正本リリースに載っておらず、共通基盤の外にいる

fact問題バンクの正本はR2上の版付きリリースですが、名前空間は spi のみ。適性の45項目は載っておらず、品質ゲートも系譜台帳も適用されていません。項目を1つ書き換えても版が切られないため、「どの版の項目に回答したか」が記録されません

是正案exam_family=aptitude として収載する。45項目と固定なのでID衝突のリスクは低いですが、項目を改訂したときに過去の回答と区別できない問題は同じです。信頼性検証をやるなら版管理は前提になります。

LOW6-7. 受験データが貯まっているのに分析基盤がない

factイベントは260件記録されていますが、因子スコアを集計・分析する基盤は未整備です。ライスケールの合計値と警告フラグは完了イベントに含まれているので、「よく見せようとした回答」の発生率は今すぐ測れます

是正案:6-2の検証の前段として、まず記録済みイベントから因子スコアを再構成できるか確認する。

LOW6-8. SPI体験ツールに同居している

fact適性は独立サービスではなく、SPI体験ツールの4モード目として実装されています。SPIラインの配信改修(都度取得への切り替え)を行う際、適性の扱いを決める必要があります。

是正案:4ライン分離の方針どおり独立ラインとして切り出す。項目データは10KBと軽いので、配信方式の選択肢は広い(都度取得でも同梱でも成立する)。
📐 データ契約(Data Contract)— 選択肢・正答・送信値の基準

本仕様書が定義するAPI・バンクに共通する契約です。「選択肢を何番目として数えるか」「正答値の基準」「送信する回答値の意味」「宣言の在り処」を、実装側の解釈違いを防ぐために明文化します(2026-07-31 確定・ANSWER_BASE_MIGRATION_PLAN_20260730.md §10-8)。

ID項目定義
DC-1選択肢の数え方選択肢配列は先頭を0とする配列添字で数えます。choices[0] が1番目の選択肢です。画面表示の「選択肢1」は添字0の投影(表示専用の変換)です。
DC-2正答の基準バンク内部の answer1基準へ切替済みです(2026-08-01 完了)。切替は当社内部の是正であり、本仕様のAPI挙動・採点結果は切替前後で同一であることを機械検査(全問題×全choice点の突合)で保証済みです。
DC-3解答送信の意味choice当APIが返した choices 配列の位置(0始まりの配列添字)です(2026-07-31 確定)。-1 は「未回答」を表す正規のセンチネル値です。
DC-4宣言の在り処正答を含むデータは manifest トップレベルの answer_base 宣言と同伴でのみ解釈します。宣言の無いデータは読みません(fail-closed・既定値で補いません)。

※ この節は共有済みの4仕様書(SPI/公務員/SCOA/適性)すべてに同一内容で追記しています。